外壁塗装における正しい色の選び方
外壁塗装における正しい色の選び方
このページでは、「外壁塗装における正しい色の選び方」をご紹介しています。
2025/01/07
外壁塗装において、色選びは非常に重要です。
もし色の選択を間違ってしまうと、せっかく高額な費用をかけたにも関わらず、満足のいく仕上がりにならなかったという事態になりかねません。
そうならないために、ご自身でも色選びに関する正しい知識を身につけましょう。
ここでは、「外壁塗装における正しい色の選び方」についてご紹介します。
コンテンツ目次
このページで学べること
- 外壁塗装の色を選ぶコツは、色の方向性・目的を決め、できる限り大きなサイズ・あらゆる条件下で実物を確認すること
- 複数の色を使う場合、同系色にまとめ、使用する色は3色程度に抑えた方が、結果的に長く愛される外観にすることができる
外壁塗装における正しい色の選び方
外壁塗装の色を選ぶ際はやみくもに決めるのではなく、いくつかのステップを順番に決めていくことでスムーズに決めることができるでしょう。
順に見ていきましょう。
色の方向性・目的を決める
外壁塗装の色を決める際、ご自身のお住まい単体で考えがちですが、重要なのは「近隣住宅との色の差」です。
例えば近隣住宅が同じような色ばかりの中に全く色で外壁塗装を行うと、仕上がりは非常に目立つものになるのが想像できるかと思います。
これは決して、「近隣住宅の色と合わせないといけない」「近隣住宅と違う色を選ばないといけない」という訳ではありません。
しかし、仕上がりの色はお住まい単体でなく、近隣住宅にも大きく影響を受けるというのはおわかりいただけるかと思います。
まず、大まかな方向性として、
・近隣住宅と馴染むような色合いにする
・近隣住宅にない目立つ色合いにする
このどちらの方向性で進めるのかを決めましょう。
これだけでも選ぶべき色がかなり絞れるはずです。
流行りなどの色を塗装業者に確認する
「流行が気になる、流行りの色にしたい」という方は、塗装業者に現在どんな色がよく選ばれているのか、流行の色は何かを確認しましょう。
しかし、外壁塗装は一度行うと次回の塗り替えは10年以上後になります。
あまりに流行り廃りがあるような色を選んでしまうと、途中で変更したくなった時に後悔するかもしれません。
その意味では、例えば「ピンクや紫色が好き」というだけでその色を塗装してしまうと、10年以上目立つ色で生活することになります。
途中で落ち着いた色が好きになったり好みが変わったとしても、容易に塗り替えはできないのです。
ご自身の好みはもちろん大切ですが、流行り廃りや好みを優先するのではなく、長く飽きが来ない色を選ぶことが重要なのです。
カラーシミュレーションしてみる、色見本を確認する
おおよその方向性が決まれば、実際に塗装業者にカラーシミュレーションをお願いしてみましょう。
カラーシミュレーションとは、パソコンなどを使用し、ご自身のお住まいに選んだ色で外壁塗装をした場合どのようなイメージになるのかを、写真やCGで見せてくれるものになります。
近隣住宅も含めてシミュレーションを行ってもらえば、周辺環境に馴染むかどうかも判断することができますね。
しかし、塗装業者によってはカラーシミュレーションを行っていない場合もあります。
その場合は色見本を見せてもらい、色を選んでいくようにしましょう。
ここで注意すべき点は、色見本は屋内と屋外の両方で確認した方が良いという点です。
色見本は塗装業者の事務所などの屋内で見ることが多いです。
しかし、屋内の蛍光灯の下と屋外の自然光の下では、色の見え方が違います。
そのため、色見本を見せてもらう際は、屋内と屋外の両方で確認するようにしましょう。
また、下記でもご説明しますが、色はその面積によって見え方が変わります。
小さな手のひらサイズの色見本で良いと思った色も、面積が変われば違った印象になる恐れがあります。
色見本は最低でもA4サイズ以上の大きさで見せてもらうようにしましょう。
実際に試し塗りをしてもらう
塗装業者によって対応可能・不可がありますが、可能であれば試し塗りをしてもらいましょう。
実際に試し塗りをすれば、ご自身の目でどのような仕上がりになるかさらにイメージしやすくなります。
しかし、ここで2つ注意点があります。
まず1つ目は、色は日光の当たり方でその見え方が大きく変わるという点です。
昼間に見た時は良いと感じたのに、夕方以降の暗い時間帯に見ると何か違うと感じるのはよくあるケースです。
また、日の当たらない建物裏側で試し塗りをして良いと思ったからそのまま全体に塗装したら、日当たりの良い正面のイメージが何か違ったという事例も多いです。
試し塗りした箇所を昼間と夕方の両方で確認する、複数箇所で試し塗りするなど、様々な条件下で確認するようにしましょう。
2つ目の注意点として、色はその塗装面積で見え方が違ってくるという特性があるという点です。
具体的には、
・明るい色は小さな面積よりも大きな面積の方が、より明るく鮮やかになる
・暗い色は小さな面積よりも大きな面積の方が、より暗く低明度になる
これを、色の面積効果と言います。
そのため、小さい範囲で試し塗りをしてもらい、良いと感じた色で全体を塗装してもらうと、イメージより明るすぎるor暗すぎる、というケースが起こり得るのです。
しかし、試し塗りをあまりにも広い範囲でしてもらうのは、着工までの美観にも影響が出るのであまりお勧めはできません。
ご自身が選んだ色を同じ色を使用した施工実績がないか塗装業者に尋ね、もしあるのであれば実際に施工例を見せてもらうようにしましょう。
できる限り実際のサイズで色を確認した方が、イメージと仕上がりの誤差を少なくすることができるでしょう。
その上で、ご自身が気に入った色のワントーン暗め・明るめの色を選ぶことで、さらに仕上がりが理想のイメージに近づくはずです。
人気の外壁塗装の色
上述で外壁塗装の色の選び方をご説明しましたが、次に人気の外壁色をご紹介します。
基本的に、安心感のある落ち着いた色は、時代に関係なくいつでも人気です。
まず定番のホワイト系では、
・9010:クールホワイト
・8091:ブロークンホワイト
・8092:ニュートラルホワイト
この辺りが定番の人気色になります。
次に、
・8095:ミッドビスケット
・8096:ライトクリーム
・8088:モカ
などの、少し茶色がかった色もホワイト系と同様に常に人気の色となります。
ただし、ホワイト系をベースに外壁塗装を行う場合、建物が全体的に汚れが目立ちやすいという特徴があるので注意が必要です。
また、原色に近いような明るく目立つ色は、塗装直後は非常に鮮やかで見ている側も楽しくなります。
しかし、経年劣化による色褪せが他の色より顕著の出てしまうので、次回メンテナンスまでの期間なども考慮して、慎重に選ぶようにしましょう。
「それも味」と考えられるのであれば問題は無いかもしれませんが、長く暮らしていくお住まいであれば、やはり無難な人気色を選んだ方が良いかもしれませんね。
最後になりますが、色を選ぶ際に、例えば一階はホワイト、二階はグレー、といったように複数の色を選ぶケースもあります。
同じ建物内でも箇所によって色を変え、複数の色を使用すればより印象的でオリジナリティ溢れる外観にすることもできるでしょう。
このような場合は、ベースとなる二種類の色を同系色にまとめ、違和感のない色同士を選んだ方が全体的に綺麗にまとまります。
つい、「一階は〇〇、二階は〇〇、そして屋根は〇〇で付帯部は〇〇」といったように、複数の色を選んでしまうケースがあります。
しかし、同じ建物内であまりに複数の色が使われていると、結局全体的にどこかチグハグな、まとまりの無い印象を見る側に与えてしまいます。
複数の色を使う場合でも、同系色にまとめ、使用する色は3色程度に抑えた方が、結果的に長く愛される外観にすることができるでしょう。